寝ても覚めても、ヨーガ、ヨーガ、ヨーガ。。。
「心の働きの止滅」には程遠い状態、はっきり言って真逆へ進んでいた。
心を解放するはずのヨーガ、それなのに心をガチガチに縛り上げていたのである。
この頃の私は完全に狂っていたと断言できる。
ほぼ病気とも言える。
決まった時間にヨーガ(アーサナ)が出来ないことへの苛立ち。
ヨーガを1日サボったらアサナ(難易度の高い)が出来なくなるのではという不安。
高難易度のポーズが出来ないことへの焦り。
強烈なバックベンド(後屈)による慢性的な睡眠障害、頭痛、年単位の背中と腰のこわばり。
食に関してもあれはダメ、これもダメ。
MSG(グルタミン酸ナトリウム)が、添加物が、残留農薬が。。。
自分なりに妥協点を見出してマクロビオティックをしてた頃はまだ良かった。
合鴨農法の玄米を取り寄せ発芽させてから炊き、納豆、漬物、味噌汁の食生活。
さらにそれでは飽き足らず、生の玄米をコーヒーグラインダーで挽き食すという究極の食事にたどり着く。
※甲田療法の「生玄米粉食」は自然療法による癌治療のひとつ
私自身は癌でもなんでもない。
これらの食事で健康を取り戻し健康を保てる人達もいる。
しかし私の体質、生活環境ではやはり難しかった。
「心身一如」、偏った食事によって体のバランスが乱れ、さらには心のバランスも崩れるという負のスパイラル。
言葉には出さないものの何かと否定するマインド。
どこかで断ち切らなければと思いながらもひたすらストイックな道を突き進む。
サーフィンの為に始めたはずのヨーガがいつの間にかにサーフィンより大切なものになり、さらには本来とは真逆のヨーガを作り上げていたのである。
そしてとうとう私は激しい目眩におそわれ床から起き上がることが出来なくなったのである。
どうにか3日目には起き上がることが出来たが時おり目がまわって立っていられなかった。
このような状況においても病院に行くことはなかったので未だにその病名はわからない。
しかしそれらの症状をもとにインターネットで調べた結果、過労、睡眠不足、そして栄養の偏りが主な原因であることが分かった。
正直信じたくはなく受け入れ難い事実であったもののただその現実を受け入れるしかなかった。
そしてその瞬間に私が築き上げてきたヨーガが崩れ去ったのである。
今ではこれらの苦しい経験があったからこそ中道という境地を見いだし納まることができたと思っている。
ただしこれらの経験は私の道であって、他の誰の道でもない。
このような経験をしなくても心をニュートラルに置くことが出来たのであればそれは立派な中道の境地。
もし同じ状況に陥ったヨーギがいるのであれば、こう言いたい。
その苦しい道を避けて通る勇気を持ってほしい。
苦行とは己にムチを打ち茨の道を歩むことではないと。
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