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陰陽ヨーガとは?
今からお話する陰陽ヨーガとは、私が考え理想とするより良い生き方、ヨーガライフを送るためのヨーガメソッドであり既にある陰陽ヨガとは一線を画す。
既存の陰陽ヨガは、スタティック(静)とダイナミック(動)が共存するヨーガと定義することができる。
それでは既存の陰陽ヨガと私の考える陰陽ヨーガにはどんな違いがあるのか?
それにはまず、東洋哲学思想の陰陽論を理解する必要がある。
陰陽論とは?(リンク)
ここではとてもわかり易く、理解しやすい陰陽論のリンクを紹介しよう。

陰陽ヨーガメソッドの根本 陰と陽、中医学の腎
上記のリンクを通して陰陽論を何となく理解していただけたと思うので話を進めていこう。
生命の誕生を陽と考えるならば、死は陰の極み言うことができる。
つまりこの世に生まれたばかりの赤ちゃんは陽のエネルギーが漲り、歳を重ね命が尽きる時には陰がそのすべてを支配する。このように人生とは陽から陰に向かって歩んでいく。
更には、腎のエネルギーを考慮する必要があるということ。
ここで言及している腎とは、西洋医学で考える血液の濾過、体液量の調整を行う腎臓ではなく、先天的なエネルギー、つまり、生命エネルギーを蓄える中国医学の腎を指す。その腎に蓄えられたエネルギーを腎精という。
もっと詳しく腎精(リンク)

陰陽ヨーガメソッドの根本 Ⅱ 四季と一日の陰陽のバランス、腎精のピーク
私が考え、理想とするヨーガ、陰陽ヨーガは、陰と陽のバランス、更には腎精(先天性の生命エネルギー)をできる限り考慮するメソッドである。
日本の四季と陰陽のバランス
季節 | 陰陽のバランス | 基礎代謝 | 新陳代謝 |
春(2-4月) | 陰:70-80% 陽:40-30% | ⇘ | ⇑ |
夏(5-7月) | 陰:20-30% 陽:70-80% | ⇗ | ⇗ |
長夏(8月) | 陰:50% 陽:50% | ➾ | ⇘ |
秋(9-10月) | 陰:60-70% 陽:30-40% | ⇘ | ⇘ |
冬(11-1月) | 陰:70-80% 陽:20-30% | ⇗ | ⇓ |
1日24時間の陰陽のバランス
時間帯 | 陰陽のバランス |
夜明け | 陰:70-80% 陽:20-30% |
太陽が一番高い時間 | 陰:20-30% 陽:70-80% |
日暮れ | 陰:60-70% 陽:30-40% |
月が一番高い時間 | 陰:70-80% 陽:20-30% |
腎精(先天性生命エネルギー)のピーク
個人差はあるものの女性の腎精ピークは20代後半、男性の場合は30代前半。
つまりこの年齢を陽のピークとするならば、それまでは陽が高まり続け、その後は少しずつ腎精が衰えて陰へと傾いていく。
この腎精はとても重要なファクターであり絶対に無視することはできない。
陰陽ヨーガメソッドの根本 Ⅲ 大切なこと
この腎精エネルギーがピークにある、もしくはその前後であれば問題ない。しかしピークを過ぎ腎精エネルギーが減少してきた場合には慢性疲労というかたちで表面化する。また、ポーズへ執着、心を優先し体のメッセージに耳を傾けず体をなおざりにした場合には、最悪怪我をする可能性すらある。このようなことから体からメッセージを絶対に無視してはならない。
心と体を切り離すことなく、陰と陽のバランス、また自分自身の腎精エネルギーを考慮しヨーガを行う必要がある。これは食事にも当てはまる。
これらを踏まえてヨーガのプログラムを微調整していく。
ヨーガスタジオにおける陰陽ヨーガのプログラム
ヨーガスタジオのクラスにおいてすべてのクライアント(生徒)の腎精エネルギーを考慮したプログラムを構築することは限りなく不可能に近い。そのため、クラスにおけるプログラムは上記した日本の四季と陰陽のバランス、さらに1日24時間の陰陽バランスにできる限り沿うのが好ましい。
例
季節:時間:陰陽のバランス
冬(1月)、12:00 、陰陽ヨーガ 、陰:60-70%、陽:30-40%
冬(1月)、18:00 、陰陽ヨーガ、陰:70-80% 、陽:20-30%
セルフプラクティスにおける陰陽ヨーガのプログラム
セルフプラクティスにおける陰陽ヨーガのプログラムは、日本の四季と陰陽のバランス、1日24時間の陰陽バランス、さらには自身の腎精エネルギーを加えて構築する。
ヨーガスタジオのクラスは基本1時間、セルフプラクティスにおいては時間の縛りがないので自由度が高く、自身の体調に合わせて行えるのが一番のメリット。
例
季節:時間:陰陽のバランス:実践時間
夏(7月)、12:00 、陰陽ヨーガ 、陰:20-30% 、陽:70-80% 、1時間
冬(1月)、12:00 、陰陽ヨーガ 、陰:60-70% 、陽:30-40% 、15-30分程度
このように同じ時間帯であっても季節(陰と陽のバランス)に合わせて実践時間を調整して行うことがセルフプラクティスの最大のメリットである。
最後に 陰陽ヨーガメソッドとは
陰陽ヨーガメソッドは、エクササイズとしてのヨーガでもなければ、ポーズを極めるためのメソッドでもない。心と体を切り離すことなく、魂を開放し何にも干渉されず幸せに生きる知恵である。
また頭で考える心身の健康ではなく、体からのメッセージに耳を傾け、体が求めるものを与える健康である。
人は自然から離れれば離れるほど病む。心が病めば体も病み、その逆もまたしかり。これは食事にも同じことが言える。
陰と陽は自然のエネルギー、腎精は内(小宇宙)に宿るエネルギー、これらを理解しできる限り寄り添う形でヨーガを行うこと(生きること)がもっとも重要である。
陰陽ヨーガメソッドにおいて何よりも大切なことは、客観的に自己を観察する力、自分自身の状態を理解し思いやる心、そして緩める(休む)心の強さ。
これらを踏まえた上で陰陽ヨーガを行えば、より良い人生、より良いヨーガライフが待っているだろう。
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